カレントバッファー含めて初段をMOSFETに変更する

マルチの中域、高域のパワーIVC初段をMOSFETに変更した時の音質変化にはそれなりの

ショックを感じましたけど、4ウェイマルチの半分・・・

前回のヘッドフォンアンプでは確信へと変化しました。

初段2SK241GRの必要性は無くチップ版の2SK302Yでしたら秋月電子で10個200円位で安いです。2SK439、2SK544も同等品のようです。

前回のヘッドフォンアンプで初段ソケット式で音質比較したかったのですが、高さ制限があるために断念しました。

今回の中低域と低域パワーIVC初段には2SK439を使用します。

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注意して交換・・・

組む前にテストしてから確実に!と思い写真右側写真のソケットに差してテスト動作させると電流が流れません!

入力と出力のオフセット電圧はほぼ0Vで配線チェックしてもOKです。

初段電圧チェックして行くと流れている量がおかしい!ソース電圧が4Vもあります。

普段なら作り直しもんですが、中域と高域パワーIVCではすんなり移行しましたのでケース内で組むと正常動作しました。

初段2SK117の時はテスト動作OKでしたが、これが高周波領域アンプの難しさです。

次は低域用DOAで,プラス側のみ改善しました。 

その次はカレントバッファー初段・・・

初段はベース接地アンプで音の良いMOSFETに置き替えた場合、ゲートバイアス電圧が必要ですが,MOSFETの特徴を生かした回路ではないので、参考回路がネット検索してもでてきません!(課題としてMOSFET選別時VGS電圧とドレン電流が出ますが、ゲートバイアス電圧をダイオードバイアスとした場合MOSFET選別時VGSとIDSS近い値はあります)動作の安定?発振はするでしょう!

今回トランジスター回路で初段は2SC1216 FT500MHzから2GHzの4本足に変更します。

4本足はケースアースのため使い易いのもあります、只FT値が高いとVBE電圧も0.75V位と高いようです。

入力エミッターのオフセット電圧値も30㎷と大きくなります。

入力のオフセット電圧が大きいと入力負荷を接続した時、出力オフセット電圧が大きく変化してしまいます。条件が整えば出力オフセット電圧はあんていしています。

FTが高いと入力で発振しているので20PFのコンデンサーをパラ接続しています。

ちょっとこれで片CHで音質比較確認してみます。

※片CH改善で試聴追加

放熱板温度上昇と共に違いが明確になり、片CHの改善でも全体の音質レベルを引き上げて音楽として聴けるレベルにしてくれます。

カレントバッファー初段のベース接地アンプトランジスターのFTアップは中高域と高域では音の走るレーンがスルスルと出てくる印象です。

FT500MHzから2GHzで発振し易くて過ぎたものは百害あって一利なしではありませんでした。

改善カレントバッファー出力のオフセット変化はあっちっちレベルで8㎷で十分実用的ですが、接続機器が変われば再調節になるでしょう!

中低域と低域は初段改善前で比較出来ませんが差は歴然です。

追加 初段高周波MOSFETの難しさ(オカルト?)

後もう片CHの改善・・・まずは中低音基盤から。

今迄の実績もあり交換するだけ!MOSFETは2SK241GR、IDSS7.4㎃、VGS0.59Vペアで

交換の最中に出力のSICMOSが基盤から外れてきた!あれ~何で?・・・

外れてきた出力SICMOSFETはちゃんとハンダ付け、SK241GRは直付け

テストすると出力のオフセットが8V位もあります、初段の入力ドレン出力をテスターで測るとオフセット電圧がころりと変化しますので発振か?と思い小容量のコンデンサー各追加しても良くなる気配はありません!

出力とドライブのMOSFETゲート電流は流れませんので、変な影響かとも思い総点検しましたが問題ありません!

いろいろして出力のオフセットは高いままですが、ふらつきは少なくなりました。

不思議と帰還抵抗とコンデンサー外しても状況変わらないまま。

しばらく経過してアイドル電流調整の変化と初段のオフセット電圧調節ボリュームを可変したら、オフセット電圧調節ボリュームで+8Vのオフセット電圧が調節出来て0Vまで調節できます。

しばらくは頭の整理が付きません! でもこれは初段入力をアースに落とした現象に似ていますので、入力のゲート対アース間の抵抗値測定したら200Ω位で何処で抵抗値が下がっているのか?ゲートを浮かせてゲートドレン、ゲートソース抵抗値測っても抵抗値か小さいので、取り外してテスターで測定するとペア共に正常IDSS7.4㎃、VGS0.59Vと表示します。

ここは元(2SK117)に戻す事は考えられませんので、ソケット式で動作するMOSFETを選別するしかありません・・・

ここで

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MOSFETは2SK439 IDSS5㎃、VGS0.69Vペア ですが、これはテスト基盤でも発振しません! 何でだろう? 訳の分からない結末でした。

時間を置いて初段ペアFET2SK439特性揃いてもオフセット調節VOL(20Ω)ですが中点よりずれていますので、外した2SK241GR付け直したらちゃんと動作しますし中点よりのペアでこちらが良いのでソケット式なので入れ替えます。

低音用もソケット式で・・もちろん直付けが良いですが、微妙な初段はオフセット電圧調節時初段FET入れ替えてオフセット調節VOLを中心近くにもっていけますメリットがあります。

このパワーIVC基盤は出力とドライブ石の足ハンダ付け不良が多発しています。

カレントバッファー初段トランジスタも無事交換して無負荷では若干温度対オフセット電圧多めと入力に触れると容量負荷に敏感ですが、入力に入力抵抗1㏀付けると超安定します。(本体に組んだら発振気味だろうか超敏感)でもこれで聴いてみよう

土曜日追加

 両CH改善試聴です。

一聴して実にクリアーで音の通りが良く、帯域が広い感じがします。

音に不満は今の処思いつきません!(断然良くなっているのですが、ヘッドフォンと比較すると、低域を基本とする厚みのあるまとまり感には敵いません!ただし数あるヘッドフォンでこの開放型のみの感想です。)

音声信号通過回路を広帯域にしたために発振と言うリスクが付いています。

不安定だったカレントバッファーは各マルチのパワーIVCの電源を入れたら安定しました。

オーディオ回路に高周波素子を使う事は、音を体験した人でしょう!

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今回の片chは蓋は開いたままです、それと中低域と低域の初段と二段目の電源は耐圧の点でカスコード接続より24V BaTTから20Vに電圧ダウンしました。

  17日追加 2回目試聴でエージング進む

高周波領域使用素子の音質は、ん~・・思い描いた音質とは少し違っていました。

それは、発振と隣り合わせの音質だからなのか?(違うだろう)

確実に言える事は、収音したと思える音質に近づいた印象です。

音がスッキリで付属音みたいのが減少して、過度に音が肥大して無くそれなりですが、収音されている豊かな音質は再現されます。

ん~・・余分な低音感も無くてとにかくスッキリ的な印象です。

余分な音を出さない分収音された音を生かしきります、同じ曲目だとつい比較しますので、好みで曲の印象も変わります。    

8月2日追加

あれから更にエージングが進み中低域、低域の厚みが増しマルチの方はヘッドフォンの音に近づいています。

スピーカーBOXの前で聴いて調和がとれているせいか?個々のユニットの主張が感じとれません!各ユニットの音量レベルも適当ですが、私の聴感にて十分によい音です。

文章にて音はある程度までしか伝わりませんが、回路動作上の高周波ノイズの低減、アンプの広帯域化の音を体験された方は音質の想像は出来ます。

このマルチの音質はカレントバッファーとシンプルな6㏈/オクターブCRフィルターで情報ロスが最小で規模とコストが有利です。